CMMIって意味あんの? まじで? たぶん、大多数が勘違いしてると思
社内でCMMIの推進なんかやってたりもしてました。
その時の話をしようと思います。
※なので、CMMIの内容の議論ではありません。
言いたいことは、タイトルの通りで、
「CMMIって意味あるの?」
です。
私が思うに、
「正しく解釈できれば、意味がある」
あくまで、CMMI歴数カ月の私の意見ですが、以下が正しく解釈されているポイントです。
もし、あなたの組織でCMMIを実施されていれば、チェックしてみてください。
1)組織のみんなが「CMMIって何?」に1分間スピーチで語れる
2)CMMI活動の中心人物が、組織のキーパーソン/責任者で構成されている
3)CMMIの教本に書いていることは、気にしない。やろうとも思わない。
4)普段の業務でCMMIなんて意識しない。けど、ルールには従ってるし、従わないと気持ち悪い
5)ルールでガチガチに標準化なんてしない
上記の5つのポイントが成功の秘訣だと思います。
細かいこと言うと、High Maturityがどうのとかありますが、そんなこと本質的じゃないので割愛。
つーか、CMMI自体、どうでもいいけど。
そんなことよりも、市場で生き抜くために努力する方が大事。能力度レベルの達成なんかより。
レベル5とっても、業績が落ちれば、CMMIにコストなんてかけられないし。
思うに多くのアプレイザーは、CMMIという、所詮「型」もしくは「形」にこだわりすぎている。
ま、彼らの食い扶持だから仕方ないが、彼らの言うとおりにヘエコラしても、ビジネスで負けたら意味なし。
しかも、CMMIはビジネスで勝つために直結したものじゃない。
話がそれたが、5つポイントについて、簡単に触れたい
「1)組織のみんなが「CMMIって何?」に1分間スピーチで語れる」について。
一番大事。
CMMIが何を提供してくるもので、自分たちの組織がどう活用しているかを、語れるか。
つまり、「CMMIの真髄を理解」する必要があります。
また、自分たちのシステム開発という業務と、CMMIとを結びつけてわかっているか?です。
「2)CMMI活動の中心人物が、組織のキーパーソン/責任者で構成されている」について
よく、興味ある人、または、ひどいと、手が空いている人、が担当になったりします。実際、うちもそうでしたが。
問題は、CMMIは組織のルールを決めるために活用されるものなのに、
組織的に意味がない、または、相手にされない、どうでもいいような社員たちが頑張ったって誰も従わない。
もっとひどいのが、そういうどうでもいいショボイ社員は、しょせん
「組織のことなんて考えてない」んですよ。まじで。
自分の仕事量とか、そんなショボイことにしか頭が働かない。組織をどういう方向に持って行きたいか、
また、それに従うみんながどうやったら幸せになれるか?なんて考えない。
だから、組織のキーパーソン、責任者こそが、CMMIの活動の中心人物になるべきであり、
それを許容しない組織であれば、それはマネージャの力量がショボイということだと思います。
ま、国内企業のマネージャなんて、ろくにゼネラルマネージャの素養をもってませんけどね。まじで。
私自身、大企業に働いてるのですが、いままで2人くらいでしょう?まともな人は。
あとはみんなちまいです。反面教師にはなりますが。
「3)CMMIの教本に書いていることは、気にしない。やろうとも思わない」について
CMMIの教本(PDFが配布されてますね)には、いろいろと”典型的な作業成果物”や”サブプラクティス”なんていろいろ書いてます。
が、そんなことはどうでもいい。参考にもなりません。
そんなことよりも、
そのプロセスエリアが「本質的に」何をすべきと主張しているかをじっくりと「考える」ことが大事。
そして、自分たちの組織文化的にどういうことがそれに当てはまるか「解釈」することがもっと大事。
バカなCMMI推進者たちは、すぐに文字通りにやろうとします。考えもせず。
これこそ、「形骸化のはじまり!」
「制度化」というCMMIでよく出てくる言葉の意味を理解してません。
逆説的ですが、「CMMIをやろうとすればするほど、CMMIを実装できない」
というジレンマに陥ります。
なぜか?
かんたん。「CMMIの本質を理解してないから?」
そもそも、組織のみんなは日々の業務を一生懸命こなしてます。日々、大小さまざまな改善を積み重ねてませんか?
なのに、CMMIでプロセス改善しよう、って言ったって、「いや、今だって改善してるけど?」的な議論になります。
つまり、CMMIなんて所詮枝葉、形つまり、方法論にすぎないのに、方法論の実装を目的にしちゃうCMMI推進者が「ガン」なわけですね。
しかし、キーパーソンたちをCMMIの推進の中心グループにすえれば、こういうバカな話にはなりません。
それは、本質的に意味があることだけを取り入れるということが、彼らにはできるからです。
実際、私は、そうしました。
で、話は戻りますが、
CMMIのSGを読み(あとは読まない)、その意味をじっくり理解する。
ほかのプロセスエリアとも絡めながら、メンバーと議論する。意見交換する。そして、自分たちが馴染めそうなやり方を考える。
実際には、すでに実施している(暗黙部分を含め)ルールと照らし合わせる。
無駄に、新しいルールは作らない。いやできていることと、CMMIをリンクさせるだけでいい
これが非常に大事。
「4)普段の業務でCMMIなんて意識しない。けど、ルールには従ってるし、従わないと気持ち悪い」について
組織には、その組織なりのカルチャーがあるはずです。
そのカルチャーを無視して、CMMIの実装はできません。
つまり、そのカルチャーを理解し、その方向性に反しないルールをしくべきということです。
そうすれば、実施者は、いやでも従うものです。
「5)ルールでガチガチに標準化なんてしない」について
とかく、CMMIを実装しようとすると、どうしても標準的なルールや基準を作りたくなります。
例えば、技術解の選定基準とかなんとか。。。
てか、それ意味ある?
それぞれのケースで、都度考えるもんじゃない?
なのに標準化する意味あるの?
です。
はい。ありません。まったく。
都度比較基準を設定して、評価分析する、程度でいいのです。
それを馬鹿正直に、費用対効果、運用面、・・・・といった基準を頑張って作ったりしだして何か意味ある?
てか、誰が嬉しいの??アプレイザー??
そんなことをやっても、組織は嬉しくないわけですよ。
で、実際私が何をしたか?
以下列挙。
・志願制(実際は暇な人が押し付けられて集まる)のCMMI推進体制を解体 → 組織の各管理層・リーダーで体制を作り直し
・ルールブックを全面刷新 → 標準化したルールをほぼ廃止。基本概念だけ残し、基準や会議体は解体。それぞれが任意に実施し、実施者が責任をもって行動する(特定の会議体にしゃんしゃんで出す意味はゼロだから)
・CMMIの文字通り実装はすべて廃止し、すでに実施できていることを、逆にCMMIにリンクさせる。実際無理あるルールは形骸化してたから。
これだけです。
で思うに、CMMIって目指すものじゃないです。
自分たちでSGとかからその本質を考え、実装したするものです。
その結果、SPやGPをチェックシートとして使い、自分たちができているか、確認する程度に使うものです。
最初から、SPやGPを目指して実施すると、実は実装、特に制度化が非常に難しいと思います。
そうではなく、もっと頭を使って、解釈することが大事です。
が、多くの人達は、そうできず、くだらないルールばっかり作りたがります。
つまり無駄な仕事ばかり作り、誰もハッピーにならず、形骸化するのです。
そうなった場合、いくらCMMIといえど、まったく意味がないものになってしまうでしょう。
そして、残念ながら、そういう人たちが、少なくとも、私の周りには、大勢います。
ま、業務が忙しく、CMMIなんて真面目になってられん、というのが実態かもしれませんが。
CMMIなんかで飯が食えるのはアプレイザーだけでしょうしね。
ま、個人的にはくだらんと思います。
GooleやApple、FacebookってCMMIやってるの?
ま、それがすべてを物語ってる気もしますね。。。